筋膜リリースという言葉を聞いたことはありますか? 最近よく聞く【筋膜リリース】そもそも筋膜とは・・どんな機能があるの・・筋膜リリースの効果とは?という疑問にお答えしたいと思います。

こんにちは、ストレッチトレーナー/タイ古式セラピストの礒野です。


【筋膜】という言葉を聞いたことがある方も多いのではないかと思います。


筋膜の研究は近年進んできており、さまざまな機能が新たに分かってきています。


今日は、筋膜の機能や筋膜リリースの効果についてお伝えできたらと思います。

  • 【記事監修】


    礒野 由希子

    ストレッチトレーナー/タイ古式セラピスト

    ストレッチ専門店で10年以上勤務し、2021年に銀座・新富町にパーソナルストレッチ専門店 tONE BY tONE -トーンbyトーン- を立ち上げました。

    パーソナルストレッチとタイ古式マッサージを組み合わせたボディコンディショニングをご提供しています。


筋膜 (1)

筋膜とは? 身体を包み込む膜 「第二の骨格」

筋膜とは、筋肉だけでなく内臓、神経、血管、リンパ、靭帯、腱など身体のあらゆる構成要素を包み込んだ薄い膜の事です。

よく鶏肉で例えられるのですが、皮と肉の間にあるあの薄い膜が筋膜です。


全身を蜘蛛の巣状に包み込んでおり、三次元的に身体を覆っていることから「第二の骨格」とも言われています。


ボディスーツやセーターのように身体を包み込んでおり、一か所のシワが全身に影響を及ぼすともされています。筋膜にはつながりがあり、一か所のコリが一見関係なさそうな遠くの部位に痛みを引き起こすこともよくあります。


運動指導の現場や治療の現場では、この筋膜のつながり(アナトミートレイン)は、かなり当たり前の考え方になっています。


実は私も、施術のヒントにアナトミートレインの考え方を取り入れています。

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筋膜の機能って何? 支持機能/センサー機能/動作の制御/バランス機能

支持機能

筋膜は、内臓を適正な位置に保ったり、血管やリンパ・神経を通過させる重要な役割をしています。


また身体を全身三次元的に覆っており、身体の容器としての役割も果たしています。



センサー機能

筋膜には、関節の傾きを感知するセンサーがあり、悪い姿勢もよい姿勢もどちらも記憶します


デスクワークが長時間続いた日は、骨盤まわりの状態や猫背などの不良姿勢を筋膜が記憶している可能性があります。


また痛みを感じるセンサー(侵害受容器)が多く分布しており、いわゆる肩こりや腰痛などの痛みは、筋膜で感じています。



動作の制御

筋膜が、皮膚と筋膜や筋肉との摩擦を減らし、滑り合いを良くしてくれることで、歩いたりしゃがんだり階段を上ると言った動作がスムーズに行えています。


特に末端の細かい動作は、脳よりも筋膜が制御していることが分かってきています。



バランス機能

筋膜は全身で「テンセグリティ構造」を作ります。テンセグリティ構造とは、Tension(緊張)とIntegrity(統合)の造語で、構造物が自己安定する構造を指し、建築物などに応用されています。


人体は、骨と筋膜で支えられています。骨が圧縮力、筋膜が張力を作り、2つの絶妙なバランスで成り立っています


筋膜の張力が内臓や筋肉を適正な位置に保ち、一番下の足にかかる重さの負担を軽減しています。

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筋膜の癒着はなぜ起こる? 同じ姿勢や同じ動作を繰り返すことで癒着が起きる

筋膜の癒着という言葉を聞いたことがある方も多くなってきているのではないかと思います。


筋膜は、同じ姿勢や同じ動作を繰り返すと負担のかかる部位が一か所に集中し、 筋膜同士の間にあるヒアルロン酸が凝集し、濃度が高くなることで粘度が増大しベトベトして滑走が悪くなり、癒着を起こすとされています。


筋膜のどこか一か所に癒着が起きると、その❝シワ❞が筋膜のつながりを伝って他の部位に影響を及ぼします。ふくらはぎが凝っていることで背面の筋膜のつながりを伝って、下を向いたときに首筋にツッパリ感や痛みが起こることも頻繁にあります。


関節が滑らかに動いたり血液やリンパの流れ、神経の伝達が問題なく行えるのは、筋膜が筋肉の収縮を助け、血管やリンパ、神経を支持し通過させているからです。

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筋膜リリースの効果とは? ねじれを解きほぐし身体の機能を取り戻す

筋膜が癒着することで、血液・リンパの循環が悪くなる、神経伝達が悪くなる、関節可動域の低下、腰痛や肩こりにつながることがあります。


「筋膜博士」の竹井仁氏:機能解剖学、運動生理学者、理学療法士。元首都大学東京大学院人間健康科学研究科理学療法科学域、健康福祉学部理学療法学科教授。は著書でこのように書いています。


Myofascial Release(筋膜リリース)とは筋膜の単なる伸張ではなく、筋膜のねじれをリリース(解きほぐす)することにある。筋膜制限に適用された隠やかな伸張は、熱を引き出し、リンパドレナージを改善し、筋膜組織を再編成し、そして最も重要である軟部組織固有感覚の感覚機構をリセットする。この活動により、中枢神経系が再プログラミングされる。さらに、運動療法あるいは神経発達学的治療を組み合わせることで、患者は新しい運動を学習でき、機能的な巧緻活動場面の中でその運動を応用していくことも可能となり、自立した機能の獲得へと前進する。最終的には最適の機能とパフォーマンスを最少のエネルギー量で達成できることが目標となる。[竹井仁著ː理学療法科学/第16巻(2001)2号より]


つまり、筋膜リリースとは単に身体が柔らかくなることでだけではなく、関節可動域の改善、血流や神経伝達の改善、スムーズで無駄のない動作を可能にします。最終的には最小のエネルギーで最適なパフォーマンスを達成することが目標だとしておられます。


他にも、脊柱や肋骨の可動性が低下することで呼吸が浅くなり、疲労回復力の低下や免疫機能、思考能力にも影響を与える可能性があるとされています。

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簡単にできるリリースのやり方

湯船につかる/水分補給/歩く

今日は、筋膜のいろいろについてお伝えしました。


自宅でできる簡単なリリース法として、お風呂で身体を温めることがおすすめです。


湯船の中でのストレッチは、筋膜を温めながら筋肉をリリースすることができ、効果的に身体のコリを軽減できます。

正座を20~30秒することで、ももの前やすねのストレッチになります。長座をしてもも裏をストレッチすることも大変よいです。


他にも駅ではなるべく階段を使うようにしたり一駅歩いて帰ることで、関節を動かす機会が増え凝り固まった関節がほぐれるためおすすめです。


また筋膜の滑り合いを良くするために適切な水分補給も大切です。一度にたくさん飲むより、最低1.5リットルくらいを一日を通してこまめに飲む方がよいとされています。


身体のさまざまな機能や物事の考え方にまで影響を与えるとされる筋膜のコンディション。心と身体を健康に保つひとつの要素として、筋膜の定期的なケアがおすすめです。


最後までご覧下さり、誠にありがとうございます。それでは、また。

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